- 所在地
- 神奈川県横浜市
- 施工内容
- 床下地交換工事、畳張り替え工事
- 施工期間
- 1.5日
- 施工費用
- 床下地交換工事:¥80,000、畳張り替え工事:¥75,000
- 施工担当者のコメント
- 和室のリフォームでは、「見た目をきれいにする」「古い畳を新しくする」だけでなく、その下にある床下地の状態をしっかり確認することが大切です。今回の現場では、畳を剥がしてみると床下地の一部に若干のたわみが見られたため、床を根本から整え直しました。畳を敷くと表面からは見えない部分ですが、下地がしっかりしていないと長く使えないばかりか、床鳴りや不陸の原因になります。
床下地には、防湿シートと厚さ12mmの合板を用いて強度を確保し、その上で天然い草の畳表を使用することで、見た目と機能性の両立を図りました。お客様からは「新しくなった畳はもちろん、歩いたときのフワッと柔らかい感触が非常に心地良い」とご好評いただきました。弊社では、ご予算やご要望に合わせた最適プランをご提案し、目に見える部分だけでなく構造から丁寧に施工することを大切にしています。
今回ご依頼いただいたのは、築年数の経過により畳表面の傷みだけでなく、畳を支える床下地(畳床)の劣化が見られた和室のリフォームです。まず最初に、古い畳およびその下の畳床を一度すべて撤去しました。この段階で、畳を剥がしながら畳床の厚み・沈み具合を確認し、腐食や隙間の有無を詳細にチェック。長年の湿気や重みで、畳床の木組みに若干のたわみと部分的な水染みが見られたため、新しい畳床材を用意し、規定の厚さ・強度を確保できるように床レベルを調整しました。床下地交換では、防湿シートを敷設し、その上に強度・耐久性に優れた合板(12mm厚)を張り付けました。合板を敷く際は、隅々の寸法を慎重に取り、釘打ちではなくビス留めと接着剤を併用することで、長期的に沈みやきしみが出にくい施工を心がけています。合板施工後は、下地のフラットさを専用レベルツールで最終確認し、微調整用のパテで不陸を補正しました。その後、新調する畳を搬入し、敷き込みを行います。今回使用した畳表は、天然い草の質感が豊かな「ひのさらさ」というブランド品で、耐久性にも優れています。畳床の厚みは標準的な55mmとし、畳を敷いた際の高さや段差にも配慮。施工終了後は、襖や敷居との境目を改めてチェックし、隙間なく美しく収まるように最終調整を行いました。全体として、単に畳表を張り替えるだけでなく、床構造から見直すことで「長く使えて、見た目も美しい和室空間」を実現しています。
- before
- after
施工前の和室では、畳表面に日焼け跡やシミが目立ち、畳床の沈みも確認できました。縁側付近の畳は、長年の日光にさらされて色褪せが進行しており、床を踏むと若干のきしみ音がする状態でした。その後、畳をすべて撤去し木組みの畳床は築年数相応に少しずつ沈みや部分的な水染みが見られました。ここで床下地の厚みや水平をチェックし、必要な補強箇所をマーキングしています。その後、防湿シートを敷いた上に厚さ12mmの合板を張り付けた様子です。合板の継ぎ目には接着剤を塗布し、ビス留めでしっかり固定。周囲にはパテによる微調整を行い、歩行時のたわみやきしみを最小限に抑える施工を行いました。最後に天然い草の畳を敷き込み、敷居や枠との隙間を最終チェックした状態です。畳表は「ひのさらさ」を採用し、香り高さと耐久性を両立。床面のフラットさと合わせて、施工後はお住まい手から「まるで新築のよう」とのお声をいただきました。
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床下地交換と畳張り替えのコツ
- 床下地を交換するときには、まず既存の畳を剥がした段階で床下の状態をしっかりと目視で確認し、部分的なたわみや水染みの有無を見落とさないことが重要です。畳床が古くなると、見た目以上に木組みが弱くなり、歩行時にギシギシとしたきしみ音が生じやすくなるため、たとえ畳表面だけが傷んでいるように見えても、床下地に隠れた異常を疑って撤去作業を行うよう心がけましょう。防湿シートを敷く際には、畳床下に潜む湿気が合板を腐食させないよう、畳下全体を隙間なく覆うことが大切です。合板を選ぶときは、少なくとも12mm以上の厚みがあり、耐久性に優れた合板を使うことで、長期間にわたってたわみや沈みを抑えられます。合板を敷き詰める際は、部屋の四隅や柱周りの隙間に注意し、寸法を正確に測ってから切断することで、仕上がりの平滑さと密着性を確保できます。ビスと接着剤を併用することで、釘だけで固定した場合に比べて隙間が生じにくくなり、時間とともに起こる床鳴りを防止できるため、この併用方法をぜひ取り入れてください。畳張り替えに関しては、畳床の厚みと畳表の厚みを合わせた際の段差を意識して施工を行うことがポイントです。たとえば、床下地交換によって新しい合板を敷いた場合、古い畳をそのまま新畳に置き換えると敷居や枠との高さがずれることがあるため、畳床の厚みを一定に保つよう注意しましょう。また、畳表には天然い草を使う場合、季節や湿度によって幅や厚みがわずかに変化することがありますので、敷き込み前に畳表をしばらく自然乾燥させ、夏場や湿度の高い時期でも過度に広がらない状態を確認してからカットおよび縫製を行うと、敷き込んだ後の収縮による隙間を防げます。さらに、畳を搬入して敷き込む前には、衝撃や摩擦で畳縁が傷つかないように養生シートを敷くか、畳縁部分を布で包んでから運ぶことで、畳表面を美しく保ちながら作業ができます。最後に、敷き込んだ後は敷居と畳の境目にわずかな隙間が生じていないか、四隅が浮いていないかを手で触って確認し、必要があれば調整用の薄い木片やパッキン材を挿入して高さ調整を行うと、隙間風の侵入やホコリのたまりを防ぎつつ、仕上がりをより丁寧なものにできます。