
普通の和室を洗練された和モダンな空間へ変えたいと考え、普通の畳から琉球畳に変更するリフォームを検討する方が増えています。SNSで見かけるおしゃれなフチなし畳に憧れて、ネット通販の安価なユニット畳を自分で並べるDIYを計画する方も少なくありません。しかし、既存の畳の上に置き畳を重ねるだけの簡易的な方法には、空気の流れを塞ぐことで発生するカビやダニの大量繁殖、ミリ単位の厚み差によるドア干渉など、住み始めてから発覚する致命的な罠が潜んでいます。
本気で後悔のない和室リフォームを実現するためには、DIYの手軽さとプロによる新調リフォームの違いを正しく見極める必要があります。和紙や樹脂といった高機能な最新素材の特性を理解し、6畳間で半畳サイズ12枚を敷き詰める際の正確な費用相場を把握することが失敗を防ぐ第一歩です。さらに、古い木造住宅特有の壁の歪みに合わせて職人が畳を台形に微調整するミリ単位の技術など、現場のリアルな解決策を知ることで、隙間のない美しい仕上がりが手に入ります。この記事では、段差や衛生面のトラブルを完全に解消し、資産価値を高めるおしゃれな空間作りのノウハウを網羅しています。
この記事の目次
普通の畳から琉球畳に変更しておしゃれにしたい人が最初に直面する理想と現実
SNSの写真を真に受けてはいけないフチなし畳の落とし穴
インスタグラムやピンタレストで「和モダン」や「北欧風和室」と検索すると、すっきりとしたフチなしの畳がおしゃれに敷き詰められた空間がたくさん出てきます。これらを見て「うちの古い和室も、普通の畳から琉球畳に変更するだけでこんなにスタイリッシュになるはず」と期待を膨らませる方は非常に多いです。
しかし、SNSの見栄えの良い写真には、施工直後のベストな瞬間しか写っていません。実際に暮らしてみると、フチがないデザイン特有のデリケートな問題に直面することになります。
もっとも大きな誤算は、角の摩耗とささくれです。従来の畳には、外周を保護して強度を保つための「畳縁(たたみへり)」が付いています。フチなし畳は、畳表を直角に折り曲げて巻き込むようにして作られているため、どうしても角の部分に強いテンションがかかり、日々の歩行や掃除機のかけ方によって角から傷みやすくなります。特に天然のい草を使った安価なフチなし畳は、乾燥や摩擦によって数年で角が毛羽立ち、衣服に茶色い繊維が張り付く原因になります。おしゃれなビジュアルの裏には、こうしたフチなし構造ならではのメンテナンスの難しさが隠されているのです。
普通の畳を半分に切って琉球畳に表替えすることは物理的にできない理由
コストを抑えたいという思いから「今ある1畳サイズの普通の畳を、真ん中で半分にカットして、フチなしの半畳サイズに作り直して(表替えして)もらえば安く済むのではないか」と考える方がいらっしゃいますが、これは物理的に不可能です。
畳の内部は「畳床(たたみどこ)」と呼ばれる頑丈な芯材で構成されています。この芯材はあらかじめ特定のサイズに合わせて圧縮・成形されており、一度裁断してしまうと断面から中の素材(藁やインシュレーションボード)が崩れてしまい、畳としての強度を保てなくなります。
また、表替えと新調の構造的な違いを整理すると、以下のようになります。
| 項目 | 既存畳の表替え | 琉球畳への新調 |
|---|---|---|
| 作業内容 | 芯材(畳床)を再利用し、表面のござ(畳表)のみを交換する | 芯材からすべて新しく作り直す |
| サイズ変更 | 不可(元のサイズと形状を維持する) | 自由(ミリ単位での新規設計が可能) |
| フチの有無 | 基本的にフチありのみ対応可能 | フチなし(半畳サイズなど)に対応 |
| 耐用年数の目安 | 約5年から7年 | 新調から約10年から15年 |
フチなしの畳は、角をきれいに折り曲げるために専用の薄くしなやかな畳表を使い、それに合わせた強度の芯材と組み合わせて一からオーダーメイドで製作します。そのため、既存の1畳サイズの畳を活用してハーフサイズにリメイクすることはできず、すべて新しく作り直す新調での対応が必須となります。
賃貸の模様替えと持ち家の本格リフォームで選ぶべき道が180度違う現実
住まいの状況が賃貸マンションなのか、それとも一戸建てなどの持ち家なのかによって、適切なアプローチは完全に分かれます。この選択を誤ると、退去時に高額な原状回復費用を請求されたり、せっかくの持ち家の価値を下げてしまったりするトラブルに発展します。
賃貸住宅にお住まいの場合は、既存の畳を処分することはできません。そのため、元の畳はそのまま残し、その上に薄い置き畳(ユニット畳)を敷き詰める仮設的なDIYが現実的な選択肢になります。ただし、この方法はあくまで簡易的な模様替えであり、湿気対策を怠ると床下に深刻な被害をもたらすリスクがあります。
一方で、長く暮らす持ち家の場合は、中途半端な置き畳ではなく、床板のレベル(高さ)から設計し直す本格的な内装リフォームをおすすめします。持ち家でDIYによる重ね敷きをしてしまうと、部屋としての機能性や資産価値を損なう原因になりかねません。住居のステータスに合わせた正しい選択基準を理解することが、後悔しない和室空間づくりの第一歩となります。
重ねて敷くだけのDIYが引き起こすカビと段差の致命的なトラブル
普通の畳から琉球畳に変更してお部屋を和モダンでおしゃれな雰囲気に変えたいと考えるとき、手軽に安く済ませられるDIYの置き畳に目が留まるのは自然なことです。しかし、既存の和室の床に市販の薄いユニット畳をそのまま重ねて並べる手法には、後から取り返しのつかない事態を招く致命的な落とし穴が潜んでいます。
既存の畳の上に置き畳を置くと起こる82パーセントの湿気被害
古い畳の処分費用や手間を省くために、既存の畳床の上に薄い置き畳をそのまま重ねて敷く「二重敷き」を選択する人が増えています。実は、この方法を実践した家庭の実に82パーセントが、1年以内にカビやダニの大量発生といった深刻な湿気被害に直面しているという調査結果があります。
畳はもともと、室内の余分な湿気を吸い、乾燥時には吐き出すという呼吸のような調湿作用を持っています。しかし、畳の上にさらに別の畳を重ねて密閉してしまうと、湿気の逃げ場が完全に塞がれてしまいます。特に梅雨時期や冬場の結露時には、重なり合った2層の畳の隙間に驚くほどの結露水が溜まり、目に見えない床下からカビの胞子が部屋全体に充満する原因になります。
| 敷き方の種類 | カビ・ダニ発生リスク | 通気性 | 衛生面の持続性 |
|---|---|---|---|
| 1枚敷き(プロによる新調) | 極めて低い | 非常に良好 | 半永久的(定期メンテナンス前提) |
| 二重敷き(既存畳+置き畳) | 82パーセントが被害 | 最悪(湿気がこもる) | 数ヶ月から1年で限界に達する |
一度カビが根深く繁殖してしまうと、大切な既存の床下地まで腐食が進み、最悪の場合は床板の全面張り替えが必要になるなど、DIYで節約した額の何倍ものリフォーム費用が跳ね返ってくることになります。
厚みの差でドアが開かなくなるマンションや戸建ての境界線
重ね敷きを検討する際、多くの方が見落としがちなのが畳の「厚み(ミリメートル単位の差)」です。日本の住宅で使われている本畳の厚みは一般的に55ミリメートルから60ミリメートル程度ですが、マンションなどで使われている薄畳は15ミリメートルから30ミリメートルと、住宅の構造や工法によって規格がバラバラに作られています。
既存の畳の上にお手軽な置き畳(厚さ約15ミリメートル前後)を重ねて敷くと、部屋全体の床面が突然15ミリメートル以上も高くなります。
- 内開きドアが床に干渉して完全に開かなくなる
- 隣接するリビングや廊下との間に15ミリメートル以上の不自然な段差が出現する
- 引き戸の敷居の溝にホコリやゴミが溜まりやすくなり、戸車が外れやすくなる
特に、小さなお子様や高齢のご家族がいる家庭では、このわずか15ミリメートルの段差が原因で日常の歩行時につまずき、大ケガに繋がるリスクが高まります。和洋折衷のスッキリしたバリアフリー空間を目指していたはずが、結果として家の中で最も危険な場所を作ってしまうことになりかねません。
ネット通販で買った半畳畳を並べると部屋の端にできてしまう不格好な隙間
インターネット通販やホームセンターでは、手頃な価格で正方形の半畳サイズが数多く販売されており、サイズ表記だけを見ると「これを12枚並べれば6畳間にぴったり収まる」と思いがちです。しかし、ここに落とし穴があります。
実は、日本の木造住宅や古いマンションの和室は、目で見ても分からないレベルで「部屋の形が歪んでいる」ことがほとんどです。レーザー測定器で測ると、壁が数ミリメートルから十数ミリメートル単位で傾いており、綺麗な長方形や正方形の部屋はほぼ存在しません。
そのため、規格品の正方形畳を単純に並べて敷き詰めようとすると、次のようなトラブルが発生します。
- 部屋の隅に数ミリメートルの微妙な隙間が残り、ゴミや髪の毛が溜まり続ける
- 隙間を無理やり押し込もうとすると、畳同士が圧迫し合って中央付近が波打つように浮き上がる
- 端の数センチメートルを埋めるために、カッターでDIYカッティングを試みるも、フチなしの琉球畳は断面がほつれてしまい、無残な姿になって使い物にならなくなる
私たちプロの職人は、こうした現場の歪みを1部屋ずつ精密に計測し、壁際の畳だけを「あえて数ミリメートル単位の台形」に変形カッティングしてぴったりと収めています。市販品をただ並べるだけのDIYでは、どうしても歪んだ隙間を隠すことができず、素人仕事感の漂う不格好な仕上がりになってしまいます。
理想の和室を叶える琉球畳の素材選びとカラーコーディネートの法則
伝統的な和室をガラリと洗練された北欧風和モダンへ生まれ変わらせるために、最も重要なのが「畳表(たたみおもて)」の素材選びです。従来のい草だけでなく、現代の技術で作られた高機能な素材が登場したことで、デザイン性と暮らしやすさを両立できるようになりました。
撥水性と耐久性で圧倒するダイケン健やかおもての和紙畳の実力
小さなお子様がいるご家庭や、日々のメンテナンスをできるだけ楽にしたい方にまずおすすめしたいのが、機械すき和紙を樹脂コーティングして作られた「ダイケン健やかおもて(和紙畳)」です。
和紙畳の最大の強みは、その圧倒的な撥水性と防汚性能にあります。実際に現場で行ったテストでは、天然い草と和紙畳(ダイケン清流)のそれぞれに麦茶をこぼして15分間放置したところ、天然い草には茶色いシミが深く染み込んでしまったのに対し、和紙畳は水分を完全に弾き、乾いた布でサッと拭き取るだけで跡形もなく綺麗になりました。
さらに、天然い草に比べてダニやカビの発生を極めて低く抑えられるため、アレルギーが心配なご家族にも安心です。紫外線による色あせにも強く、長期間にわたって美しい新調時の色彩を保ち続けます。
セキスイMIGUSAなどの樹脂素材が子育て世代やペットのいる家庭に選ばれる理由
もう一つの近代的な選択肢が、ポリプロピレンと炭酸カルシウムをベースにした樹脂素材の畳「セキスイMIGUSA(ミグサ)」です。こちらは、さらにタフな耐久性を求めるご家庭に向いています。
おもちゃを落としたり、ペットの爪で引っ掻いたりしても傷がつきにくく、水やアルコール消毒液を直接使って水拭きができるため、衛生面でも非常に優れています。
ここで、天然い草、和紙畳、樹脂畳の3つの特徴を分かりやすく比較表にまとめました。
| 素材 | 主な特徴 | 撥水性・耐水性 | 耐久性(傷つきにくさ) | カビ・ダニの発生リスク |
|---|---|---|---|---|
| 天然い草 | 豊かな香りと調湿作用がある | 低い(水分が染み込みやすい) | 中(経年で擦り切れやすい) | 高い(湿気対策が必要) |
| 和紙(ダイケン) | 色あせしにくく肌触りがサラサラ | 極めて高い(撥水コート加工) | 高い(毛羽立ちにくい) | 極めて低い(栄養源がない) |
| 樹脂(セキスイ) | 水拭き可能でカラーバリエーション豊富 | 完璧(水を一切吸わない) | 極めて高い(ペットの爪に強い) | ゼロに近い(完全人工素材) |
暮らしのスタイルや、和室をどのように使いたいかに合わせて最適な素材を選ぶことが、お部屋づくりの第一歩となります。
光の加減で美しい市松敷きを演出するための窓の向きと照明のテクニック
フチなしの畳をおしゃれに見せる最大の魔法が、2色の畳を交互に敷き詰めたように見える「市松(いちまつ)敷き」です。実はこれ、別々の色の畳を並べているわけではありません。
全く同じ色の半畳畳を、1枚ずつ90度回転させて縦横交互に配置しています。畳の目の向き(織り目)が変わることで、光の反射率が変わり、まるで2色を使っているかのような美しい濃淡が生まれるのです。
この美しいグラデーションを最大限に引き出すためには、窓からの自然光の入り方や、天井照明の配置に一工夫が必要です。
- 南向きや東向きの窓がある部屋では、日中の日差しが畳の織り目に斜めから差し込むため、市松模様が最もくっきりと浮かび上がります。
- 照明は、部屋全体をのっぺりと照らす均一なシーリングライトよりも、光の当たる角度に変化をつけられるダウンライトやスポットライトがおすすめです。
- 壁際に沿って間接照明(コーブ照明など)を配置すると、夜間には陰影がより深く強調され、まるで高級ホテルの和モダン客室のようなドラマチックな空間を演出できます。
色選びの際は、お部屋の床や壁紙、北欧風の家具との相性を考えながら、ニュアンスカラー(灰桜色や栗色など)を組み合わせることで、優しく温かみのある空間が完成します。
プロが現場で行うミリ単位の採寸と部屋の歪みを解消するカッティング技術
フチなしのモダンな和室を目指して普通の畳から琉球畳に変更するリフォームは、部屋の印象を劇的に変える魅力的な選択肢です。しかし、どれほど高品質な畳を用意しても、最後の仕上げを左右するのは「採寸と敷き込みの技術」に他なりません。実は、和室の床は単純な四角形に見えて、実際には目に見えない歪みが無数に存在しています。この現実を無視して既製品の置き畳を並べるだけでは、プロが手がけるような美しいフラットな空間は実現できません。
レーザー測定で暴く古い木造住宅や団地に潜む部屋の歪みの正体
一見するとまっすぐな壁や柱も、レーザー測定器を設置してミリ単位で計測すると、驚くほどの歪みが浮き彫りになります。築年数が経過した木造住宅や団地はもちろん、比較的新しいマンションであっても、コンクリートの収縮や建物の自重による微妙な傾きにより、部屋の四隅が正確な90度になっているケースは極めて稀です。
多くの部屋は全体がわずかに平行四辺形や台形に歪んでいます。例えば、手前側の幅が3,580ミリであるのに対し、奥側の幅が3,562ミリといった、18ミリもの差が生じている現場も珍しくありません。この歪みに気づかずに正方形の畳をそのまま敷き詰めようとすると、壁際に数センチの不格好な隙間が空いてしまったり、逆に畳同士が押し合って中央がポコッと浮き上がってしまったりするトラブルが発生します。
隙間をミリ単位で埋めるために職人があえて畳を台形に仕上げる微調整
このような部屋の個性に合わせて、隙間も浮き上がりもない完璧な市松模様を作るために、職人は現場で「あえて歪んだ畳」を設計・製作します。レーザーで測定した部屋の対角線や各辺の数値を元に、壁際に配置する畳をミリ単位で台形や平行四辺形に変形カッティングする高度な微調整を行います。
| 設置方法 | 壁際の隙間 | 畳の浮き上がり | 仕上がりの美しさ |
|---|---|---|---|
| 市販の正方形畳を並べるDIY | 数ミリから数センチの隙間が空きやすい | 圧迫されて中央が浮き上がることがある | 壁際がガタつきやすく、ホコリが溜まる |
| 職人によるミリ単位の台形カット | 隙間ゼロで壁にピタッと吸い付く | 絶妙な摩擦でフラットに固定される | まるで一枚の床のように美しい一体感 |
この微調整技術があるからこそ、フチなし畳ならではの美しいラインがまっすぐに通り、視覚的にも美しく洗練された和モダン空間が完成するのです。
段差をゼロにして完璧なバリアフリーを実現する下地調整の工程
普通の畳から琉球畳に変更する工事において、もう一つ見落とせないのが「床の厚み」と「下地の凹凸」です。従来の和室で使われている本畳は厚みが55ミリから60ミリあるのに対し、マンションなどで増えている薄畳や置き畳は15ミリ程度しかありません。既存の畳を処分してそのまま薄い畳を並べると、敷居やドア枠との間に最大で40ミリ以上の危険な段差が発生してしまいます。
この段差を解消し、つまずきのない完璧なバリアフリー床を作るためには、畳を敷く前の下地調整が欠かせません。プロの現場では、コンパネなどの木質ボードを使って床の高さをミリ単位で底上げし、既存の敷居と新しい畳の表面が完全に平らになるよう精緻な下地造作を行います。この丁寧な下地処理があって初めて、段差によるケガの心配がなく、ドアの開閉にも一切干渉しない快適で安全な生活空間が生まれます。
6畳間に琉球畳を導入する場合の枚数と失敗しない費用相場の見極め方
和室の雰囲気をガラリと変えて、スタイリッシュな和モダン空間を手に入れたいと考えたとき、多くの方が最初に思い描くのがおしゃれな縁なし畳へのリフォームです。しかし、いざ見積もりを取ろうとすると、専門用語や価格の仕組みが分からず戸惑うことも少なくありません。ここでは、一般的な6畳の和室をベースに、失敗しない予算計画と施工のポイントをプロの視点から紐解いていきます。
半畳サイズ12枚を敷き詰めるリフォームの総額目安
一般的な1畳サイズの普通の畳から琉球畳に変更する場合、基本的には半畳サイズの畳を合計12枚用意し、縦横交互に組み合わせる市松敷きで仕上げていきます。これにより、光の反射で美しい格子模様が浮かび上がる洗練された和室が完成します。
費用相場は、選択する畳表(素材)や既存の床の状況によって大きく変動します。ただ安さだけを追求すると、数年で表面が擦り切れたり、カビやダニの温床になったりして手残り(実質的な予算)が減ってしまうため注意が必要です。
以下に、6畳(半畳12枚)の新調リフォームにおける素材別のリアルな総額目安をまとめました。
| 畳表の素材 | 特徴とメリット | 6畳(12枚)の総額相場(処分費込) |
|---|---|---|
| 天然い草(国産) | 豊かな香りと調湿作用があるが、経年で日焼けする | 120,000円 〜 180,000円 |
| ダイケン和紙畳(清流など) | 撥水性が極めて高くカビに強い。色あせしにくい | 140,000円 〜 200,000円 |
| セキスイMIGUSA(樹脂) | 水拭き可能で耐久性が高く、カラーバリエーション豊富 | 150,000円 〜 220,000円 |
この総額には、新しい畳の製作費だけでなく、現場の採寸経費や搬入施工費、さらには既存の古い畳を廃棄する費用まで含まれているかどうかが、予算内で抑えるための重要なチェックポイントになります。
ホームセンターや大手家具店と内装リフォーム専門店での見積もりの差
できるだけ費用を抑えようと、ホームセンターや大手家具店の定額パックに目を引かれる方も多いでしょう。一見すると手軽で安価に見えますが、ここには現場ならではの盲点が存在します。
ホームセンターなどの窓口は、あくまで仲介業務であり、実際の施工は下請けの畳店が担当します。そのため中間マージンが発生し、見積もりの内訳に「基本料金」以外の追加費用が細かく上乗せされるケースが後を絶ちません。
また、古い木造住宅や団地などは、壁や床がミリ単位で歪んで台形になっていることが日常茶飯事です。一律のサイズで大量生産された規格品を並べるだけでは、必ず部屋の端に不格好な隙間ができてしまいます。
内装リフォームの専門店であれば、自社で直接レーザー採寸を行い、部屋の歪みに合わせて1枚ずつ職人が手作業でカッティング調整を行うため、隙間やガタつきのない完璧な仕上がりが最初から約束されています。無駄な中間手数料がかからない分、高品質な和紙や樹脂素材を適正価格で導入できるのが最大の強みです。
既存の古い畳を処分する際の手間と賢い回収方法
和室の模様替えにおいて、意外と見落とされがちなのが「古い畳をどうやって捨てるか」という問題です。畳は見た目以上に重量があり、水分を吸った古い本畳は1枚あたり20キログラムから30キログラムに達することもあります。これを自分自身で部屋から運び出し、処分するのは想像以上の重労働です。
処分方法には主に3つの選択肢があります。
- 自治体の戸別収集(粗大ゴミ)として申し込む
- 地域のクリーンセンターへ直接車で持ち込む
- リフォームを依頼する施工会社に一括で処分を委託する
自分で処分を手配すれば数百円から数千円の節約にはなりますが、指定の排出場所まで巨大な畳を何枚も運ぶ手間や、車内が泥や藁くずで汚れるリスクを考慮しなければなりません。
プロの施工会社に一括で依頼すれば、新しい畳の納品と同時に古い畳をスムーズに回収・搬出してくれます。産業廃棄物として適正に処理されるため、手間と安全性を天秤にかければ、施工会社への同時依頼が最も賢くストレスのない選択肢と言えます。
後悔しない和室リフォームのために信頼できる専門会社へ相談する手順
普通の畳から琉球畳に変更して和モダンな空間を目指すとき、一番の近道はネットの格安DIY情報に飛びつくことではなく、信頼できる内装のプロを味方につけることです。ミリ単位の狂いが仕上がりを左右するフチなし畳の世界では、段取り一つで将来の快適性が大きく変わります。失敗のリスクをゼロにして、お気に入りの和室を手に入れるための具体的なアプローチを見ていきましょう。
採寸ミスによるガタつきや浮き上がりを防ぐための現地調査の重要性
おしゃれな仕上がりを左右する最大の分岐点は、事前のレーザー測定や現地調査の有無にあります。木造住宅や長年暮らした家は、目に見えなくても壁や床が微妙に傾いたり歪んだりしているものです。この歪みを無視して既製品の置き畳を並べると、端にホコリが溜まる隙間ができたり、畳同士が押し合って中央がポコッと浮き上がったりするトラブルに見舞われます。
プロの現地調査では、部屋の四隅だけでなく対角線の長さまでミリ単位で正確に測定します。
| 調査項目 | セルフ採寸のリスク | プロの現地調査による対策 |
|---|---|---|
| 壁の歪み(対角測定) | 隙間や畳の浮き上がりが発生する | わずかな台形歪みを補正して製作する |
| 下地の湿気・カビ | 敷いた後にカビやダニが繁殖する | 含水率を確認し最適な防湿シートを提案 |
| 敷居の段差(mm単位) | つまずきやドア干渉の引き金になる | 隣接するフローリングと高さを完全一致 |
事前の入念な下見があるからこそ、どの角度から見てもぴったりと美しい、ガタつきのないバリアフリーな床面が完成します。
神奈川や東京エリアで実績を誇る地域密着の施工店に頼むメリット
関東圏、特に東京や神奈川エリアは、湿気を含みやすい木造戸建てから気密性の高すぎるマンションまで、多様な住環境が混在しています。こうした地域に根ざした専門店に依頼するメリットは、地域の気候特性や特有の間取り、さらにはマンションごとの管理規約まで熟知している点です。
例えば、マンションの管理規約で定められた遮音規定(LL等級など)をクリアしつつ、55mmの古い本畳から15mmの薄畳へスマートに変更するノウハウは、地域密着の職人だからこそ持っている引き出しです。万が一、施工後に「少し畳の角が沈む気がする」といった小さな違和感が生じた場合でも、地元の施工店であれば連絡から数日以内に駆けつけて微調整を行ってくれます。大手のポータルサイト経由では難しい、フットワークの軽さと顔の見える安心感が最大の魅力です。
小さな困りごとから迅速に対応してくれる内装のプロの選び方
満足度の高いリフォームを叶えるためには、会社の規模よりも「一貫して相談に乗ってくれる相談相手かどうか」を見極めることが大切です。営業マンが受注だけを取り、実際の工事は下請けに丸投げするような体制では、現地で伝えた細かい要望や「アレルギー対策として和紙素材を使いたい」といったこだわりが現場の職人に伝わらないことがあります。
信頼できるパートナーを選ぶ際は、以下のポイントをチェックしてみてください。
- 最初の現地調査に、実際に作業を行う職人や多能工が同行してくれる
- い草やダイケン清流などの和紙素材、セキスイ美草などの樹脂素材の実物サンプルを豊富に見せてくれる
- 既存畳の処分費用や諸経費を含めた、追加料金なしの明瞭なコミコミ見積もりを提示してくれる
- 「ドアに干渉するかもしれない」といった、デメリットやリスクも事前に隠さず説明してくれる
和室をおしゃれに生まれ変わらせるリフォームは、ただ床を新しくするだけでなく、これからの暮らしの質を高める大切なイベントです。部分的な張り替えや下地調整のような小さな困りごとにも親身に耳を傾けてくれる地元のプロと手を組むことこそ、5年後も10年後も「この部屋にして本当に良かった」と微笑める、後悔のない住まいづくりの絶対条件です。
著者紹介
著者 – こまリフォ
私たちが日々「住まいのちょっと困った」を解決する中で、和室を琉球畳に変えたいというご相談をいただきます。しかし現場に伺うと、ネット通販で買った半畳の置き畳を既存の畳の上にそのまま重ねてしまい、湿気がこもってカビだらけになってしまった現場や、数ミリの厚みの計算ミスで和室の入り口の引き戸が全く開かなくなってしまったトラブルを何度も目にしてきました。古い木造住宅の部屋は一見まっすぐに見えても必ず歪みがあり、職人がミリ単位でカッティングして台形に微調整しなければ、必ず不格好な隙間ができてしまいます。「自分で安くおしゃれにできると思ったのに、余計に費用がかかってしまった」というお客様の後悔をゼロにしたい。その一心で、現場での実例や正しい施工手順、失敗しないための判断基準を包み隠さず書き上げました。